新時代の書店の形ーSHIMATORIの取り組みー

本との暮らしは、ほんとのくらし。

繰り返し読みたい、お気に入りの一冊
丁寧につくられた、暮らしの道具
誰かに伝えたくなる、おいしいもの
本からはじまる、心満たされる時間

本のある暮らしの豊かさを、一人でも多くの人に伝えたい。
それが、創業150年の書店としての、私たちの思いです。
「島根と鳥取の魅力をもっと多くの人に伝え、味わってもらいたい。」
そんな思いを、島根の「シマ」と鳥取の「トリ」を合わせた
このブランドネームに込めました。
両県外の方にはこれまで知らなかった新しい山陰を、
山陰で暮らす人にはこの土地の豊かな魅力を
再発見してもらえたらと願っています。
山陰から届ける、本と暮らしのお店「SHIMATORI」、はじまります。

 

新時代の書店の形 ーSHIMATORIの取り組みー

株式会社 今井書店グループ
代表取締役社長 島 秀佳

 

ブランド立上げの経緯

創業以来150年近くにわたり、弊社は本で地域を豊かにすることを理念に掲げ、主として書店事業をおこなってきました。
時代が移り、現代は物のあふれる時代となり、物をたくさん持っていることよりも、人と人とのつながり、発見や感動を伴う体験などが、より求められるようになってきています。
そうした今の時代に、書店には何が求められているのかを考えるなかで、新しい書店の形を少しずつ構想するようになりました。
弊社はそれまで、雑貨ブランド「青杏+」や直営カフェ「Cafe Area」なども展開してきていましたが、「本屋がやっている雑貨店、カフェ」というイメージから脱却するためには、リブランディングが必要なのではないかと考えました。

リブランディングのポイント

社内にプロジェクトチームを組織して、2017年4月からミーティングを重ねました。
本も雑貨も、仕入れ物販というのは自由度があまりありませんし、同じ商品をいろいろな店で売っていますから、他社との差別化も難しい面があります。
そこで新しいブランドではメーカー機能を強化し、企画から製造までオリジナルの商品も開発することにしました。
ブランドステイトメントやロゴデザイン、ブランドキャラクターなども含めて、統一的に検討し、作り上げていきました。
そうして1号店のSHIMATORI米子店を2018年4月にオープンしました。本のある暮らしの豊かさを伝えたいという思いを、「ほんとのくらし」というブランドコンセプトに込めています。

今後の事業展望

会社としては、地域に根ざすことや、そこに暮らす方々とのつながりを大切にして、長く存続していくことが大事であると考えます。
これまで私たちがとらえてきていた「書店」というイメージ・枠を超えた、これからの時代の書店の形を追求していきます。
そうして生み出した新しい業態で、弊社以外の書店や商業施設への出店、また山陰地方以外への出店も目指したいと考えています。
それから、私たちはオリジナル商品をお客様に対してコンセプトをお伝えするツールの一つとも考えています。
現在製作しているオリジナル商品はすべてブランドキャラクターを配したものですが、今後はキャラクターに頼らない商品の開発にも力を入れていきます。
物が豊富な時代に、私たちがお客様に提供できる新しい価値は何かを、これからも探求していきたいと思います。



SHIMATORI米子店
鳥取県米子市新開2-3-10 本の学校内
TEL:0859-21-4050
www.shimatori.net